So-net無料ブログ作成
検索選択

2009-8-10 熊坂(くまさか)・・・コミカルな絶倫男?

怪盗といわれる 熊坂長範(くまさかちょうはん)の面で、べしみ面(口をムの字に結んで、力強さを表した面)です。
演目【熊 坂】では、この熊坂の他に、長霊べし見や黒べし見面が使用されます。

3068687


【熊坂Ⅰ】FEB/2005習作


演目:熊坂
能柄:五番目物(切能)
作者:金春善竹?
場所:美濃ノ国・青野ケ原
すじがき:
美濃ノ国は青野ケ原・赤坂の宿辺りを通りかかった東国行脚の旅僧の前に、同じ僧形の者が声をかけ、回向を所望。
「愚僧が庵室の候に一夜を明かして御通り候らへ」と自分の庵へ案内します。その僧こそ熊坂長範の化身。
その夜、仏事を始めると熊坂長範の霊が現れ、奥州に下る京三条の金売り吉次を襲った時、無念にも牛若丸(後の源九郎義経)に斬られ
「天命の、運の極」まり、赤坂の「松が根の、苔の露霜と、消えし昔の物語」をします。
後場では「十六、七の小男の、目のうち人に勝れたるが、障子の隙間物間の、そよともする心にかけて・・・」にはじまり、
主として熊坂長範が薙刀(なぎなた)を手にしての物入りが見られます。

【切能物:熊坂】

3068714




3068688


【熊坂Ⅱ】FEB/2005習作

雑考:
この 熊坂 は面打ちを始めて間もない頃、先生が打たれた熊坂の写真に魅せられ、「自分も是非・・・」と身の程も省みず着手しましたが、
女面とは比較にならない分厚い面材を抱えて、途中で立ち往生!
にっちもさっちも行かなくなった時、先生が「どれ!貸してみい」と面の右半分を、ものの20分位で荒彫りされました。
「これと同じように左側を自分で彫りなさい」との事で、見よう見真似 大変苦労して彫り上げたものです。
仕上げ彫りは全て自分でやりましたが、向かって右が先生の手 ∽ 左が私の手 というわけで、比較してみるとその技量差が歴然。
このアンバランスが、コミカルな表情を引き立てているのかな? と思っています。
初期の作品にもかかわらず、彫りが深く迫力が出ているのは、このような訳があるわけです。


nice!(21)  コメント(21)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 21

コメント 21

Nyandam

一筋縄ではいかない、といいますか、
なんとも、味わい深い顔ですね。
先生との思い出の面ですね。


by Nyandam (2009-08-11 17:42) 

般若坊

Nyandam さん NICEとコメントをありがとう。
そう思い出の面です。 せっかくの面ですが、顔料とニカワの配合が悪かったようで、剥離を起こしています。機会をみて塗りなおしをしようと思います。
ありがとう!
by 般若坊 (2009-08-11 21:49) 

くまら

顔の筋肉の表現が素晴らしい能面ですね。
衣装に隠されていて、表情がこんなにも
表情豊かだとは知りませんでした・・・
と言っても能楽半年に1度くらいしか見に行かないですが・・・orz
by くまら (2009-08-11 23:43) 

般若坊

くまらさん いつもコメントとNICEをありがとうございます。
大変励みになります。
そうですね!筋肉隆々が絶倫の男を想像させる面で、彫刻そのものとしては、やりがいがある面白い面ですね!
彩色の基本は、飛出している部分に濃い色を使用し汚しを描けるのですが、この面は逆にしたので盛り上がった筋肉が強調された面もあります。
ありがとうございます。
by 般若坊 (2009-08-12 09:08) 

ロック

きっと場面場面で表情が違って見えるのでしょうね。

来週末に薪能を見に行きます。
清経、惣八、菊慈童 だそうです。
とりあえず 「能、狂言がわかる」 という本を借りてきました(笑)

by ロック (2009-08-12 21:48) 

般若坊

ロック さん NICEとコメントをありがとうございます。
来週薪能ですか!楽しみですね!清経の面は【中将】です。
お公家さんですが、清経に使う中将は武将としての品格を持っていますので、ここをごらんください。
ありがとう。
by 般若坊 (2009-08-13 19:51) 

ばん

凄い作品ですね。
by ばん (2009-08-16 19:42) 

般若坊

ばんさん ようこそ私のブログへ!
NICEとコメントをありがとうございます。
駆け出しの面打ちで、一生懸命やっております。
拙い点は、ご容赦のほどを!
あなたのブログの、靖国神社の光景は悲しいですね!英霊に対し静かに心を込めてお参りしてほしいです。軍国懐古調の人たちは、飢えに苦しみ生ける屍同然になって、ジャングルを徘徊した兵役経験者ではないと思います。今も昔もこういう人たちによって、日本という国が、曲解されていると思います。
私見を書きましてすみません。ありがとうございます。
by 般若坊 (2009-08-16 23:10) 

sig

こんにちは。
面の右が先生の荒彫りされたものとのことですが、
左側は見事に対を成して彫られていますね。
すばらしい面だと思います。
写真ではすこし愛嬌のある顔ですが、明かりの具合によっては凄みが出そうです。
深みのある面だと思います。
by sig (2009-08-17 10:33) 

般若坊

sig さん いらっしゃい! 
NICEとコメントを、いつもありがとうございます。
そうですか! 面に深みがありますか? 
さすがに先生の指導彫りは大したものですね・・・ 
女面とこのような男面を比べてみると、男面のほうが彫りやすいのです。
鑿使いが多少間違っても、大きく損なわれることはありませんが、女面は一皮削るだけで、ガラッと表情が変わってしまうので、大変難しいのです。
ありがとうございます。
by 般若坊 (2009-08-17 15:13) 

miffy

初めまして。能面が打てるなんてすばらしいですね。
薪能位しか観た事ありませんが 能面はとても美しいと感じます。
by miffy (2009-09-20 21:47) 

般若坊

miffy さん ようこそ!
NICEとコメントをありがとうございます。
能面になっているかどうかは別にして、このジャンルに参画できたことは、ハッピーだと思います。研鑚を重ね美しい能面が打てるようになれば・・と考えています。
薪能は、能の原点であると思います。庶民の祭事であり、娯楽であった訳ですが公家や武家の式楽となってから、いつの間にか常設の能舞台に移っていったようです。
ありがとうございました。
by 般若坊 (2009-09-21 12:53) 

くまら

ご心配かけております。
また、温かいお言葉ありがとうございます^^
来月半ばには退院できると思います。
by くまら (2009-09-23 14:53) 

般若坊

くまらさん 2週間の検査入院は 天からの贈り物かもしれませんね!
「もう十分働いてきたのだから、この辺で一休みさせてあげよう」という、思し召しと解釈して、これからに備え ゆっくりと充電することですよ!
とは云え、退屈でしょうね!ノートパソコンなど持ち込んで、外とコミニュケーションでもしたらどうでしょう!でも つまんないかな?
by 般若坊 (2009-09-24 18:38) 

くまら

ご心配掛けましたが、
無事一時退院しました^^

by くまら (2009-10-01 19:21) 

くまら

サイドバナーの
お月さんの写真良いですね
by くまら (2009-10-09 22:54) 

takagaki

いつもあたたかき、
コメントをいただき、
ありがとうございます、
来月には「郡上八幡ふるさと祭り」にて、
「郡上八幡城 築城450年」が祝されます、
その節には、
お城ネタをお届けさせていただきたいと思います。
by takagaki (2009-10-19 00:17) 

銀二郎

相変わらず素晴らしい彫り映えですね・・・♪

また,お邪魔しますね^^



by 銀二郎 (2009-10-26 09:27) 

くまら

心温まるコメントありがとうございます
明日には退院できそうです^^
by くまら (2009-10-26 15:18) 

般若坊

yumiさん、kurakichiさん、rose-kさん、ヘ音さん、yannさん、麻里圭子さん、クララさん、sazanさん、阿呆市さん、ponchiさん、こけもも:さん Niceをありがとうございます。気がつかないでお礼が遅れましたことを、おわびします。
by 般若坊 (2011-07-06 15:59) 

般若坊

あゆさこさん Niceをありがとうございます。気がつかないでお礼が遅れましたことを、おわびします。
by 般若坊 (2011-11-18 22:57) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この記事のトラックバックURL:
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。